ニュージーランドに決めた理由
今から5年以上前、ニュージーランドへ旅立ちました 。
「ワーキングホリデー」という、1年間現地でお金を稼ぎながら滞在できるビザがあり
30歳の年齢制限ギリギリで申請していきました。
20代の半ば頃にも海外で1年ほど生活した経験があったので、まったくの初めてではありませんでしたが、やはりドキドキ。
ニュージーランドへ行こうと思ったのは、趣味のサーフィンとスノーボードが楽しめて
とにかく自然がたくさんあるから
人間よりも羊のほうが多いなんて、すごく魅力的に感じたのです。
日本人も少なかったようなので、英語も少しは伸びるかなぁ、と若干の期待もありました 。
日本より少し小さくらいの広さのニュージーランド。
人間がまさに大自然と「共生」しているイメージで、なにやら
キャンピングカーに住んで場所を転々としながら生活する人もいるのだとか。
普通の乗用車で車中泊できるキャンプサイトも豊富にあって、クマやイノシシのような危険な生物も特にいないよう。
ということで
「これはやるしかない!!」と
サーフィンとスノーボードをしながら
車中泊でニュージーランドを一周することにしました。
キャンプみたいな1年間
真冬を除いて、1年間のほとんどを車中泊で過ごしました。
ニュージーランドは
国営のキャンプサイト
がとても豊富で、キャンプサイトの場所や設備が書いてある冊子が町のインフォメーションセンターでもらえるので、それを参考にしてスケジュールを立てていきます。
泊まる場所はその日の気分で決める事が多かったです。
自由気ままが一番幸せな私にとっては、この生活スタイルは最高でした。
朝は自然と早朝に目が覚め、カセットコンロで沸かしたお湯でコーヒーを淹れます。
早朝の自然の中で飲むコーヒーは、本当に格別でした。
コーヒーを飲んだら、周辺の森を歩いたり、サーフィンしたり。
次の目的地があれば車を走らせたりと、気ままに過ごして夕方にはその日泊まる所を見つけます。
格安のキャンプサイトでは電気は来ていなかったので、日が落ちると何も見えなくなります。
太陽の動きと共に生活すると更に自然を意識する事ができて、色んな事を考えました。
シャワーも当然水しかありませんが、髪が太陽光で乾くように明るいうちに済ませ、夕飯もカセットコンロで簡単に自炊して、暗くなる前には片づける。
夜は星がすごくたくさん見えて、大げさではなく
「生きてて良かった」
と思うくらい感動したのを覚えています。
電気も来ない場所で寝泊まりしながら、一人で旅を続ける。
一人きりで寂しかったり、怖かったりしなかったのかと聞かれることも多々ありましたが
大自然を感じながら生きる生活スタイルは私にとっては
贅沢なものでした。
次はどこの森を散策しようか、次に行こうとしている町はどんな文化がある町なのか、明日の朝はサーフィンできそうか、など考えるのが忙しくて、ネガティブな感覚はほとんどありませんでした。
おひとり様が落ち着く
ソロキャンプが好き、という方は
ニュージーランドのキャンプ生活、本当におススメです!
仕事もしました
1年間の旅のうち、秋から春にかけての3ヵ月間くらいはお仕事もしました。
内容は、キウイフルーツの選別をする
「グレーディング」というお仕事でした。
選別したものはグレードごとに輸出国が分かれていて、日本向けのキウイは最高レベルに品質が良い物が選ばれていたようです。
傷があったり、形が悪いと日本向けとしては出荷しません。
「日本人は、見ためがダメだと受け入れてくれないような贅沢者だと思われているのだろうか」と
少し複雑な気分になったのを覚えています。
キウイの収穫は天気に左右されるので、雨が続いて収穫が出来ない日が続くと休みになります。
仕事の開始や終了時期も収穫に合わせるので、安定はしませんが、残業もあったし、夜勤組もいて忙しい時期は一日中稼働していました。
最低時給が日本と比べてかなり良かったので、もっと若いうちからワーキングホリデーのビザを生かして、海外に「出稼ぎ」に来ていても良かったと感じました。
英語は心配でも、必死で生きていれば、それなりになんとかなるし、今ならスマホで翻訳も簡単にできます。
海外の考え方や環境の違いにふれて
自分の知っている「常識」がとてもせまい範囲の物だった
と気づきましたが、そういう経験は今後の人生に大きく関わってくると思います。
失敗も多いかもしれませんが、それは乗り越えたら大きな自信につながるものだし、同じ事で転ばないための学びになります。
ワーキングホリデーは年齢制限があるものなので、興味を持ったら早めに経験してみる事を強くおススメします。
現地でいい人を見つけて結婚した人もいたし、英語ができないけど人に恵まれて現地に就職した人も見てきました。
可能性は無限です。
出会った人たちは本当に素晴らしかった
オークランドの空港に到着し、係員さんに
「大荷物だね!ようこそ!」
と話しかけてもらった事からはじまり
ホステルで知り合った人には車探しやキャンプ用品の事で助けて頂き
旅の途中で知り合ったサーファーさんは、仲間とのサーフキャンプへ誘ってくれたり
職場で出会った人には夕飯に呼んで頂いたり、釣りも教えてもらいました。
北島から南島へ移動した後も、旅の道中で色んな人に出会って
一緒にサーフィンやスノーボードをしたり
トイレに行きたいから荷物を見ておいてくれ、と見ず知らずの私に貴重品のパソコンを預けていく人もいました。
話をすることが好きで、ニュージーランド人も、そうでない人も
素直に人を信じて生きている人が多かったイメージです。
日本の、一定の距離感を保って付き合うスタイルも好きですが、少し人との距離が遠いのかな、と感じたりもしました。
後悔のない生き方
30手前で、家族や仕事、色んなものから離れてニュージーランドへ1年間一人旅。
結果的に
行って良かったです。
日本で生活していたら出会えない自然、文化、人。
マンガやドラマかと思うような奇跡的なできごと。
トラブルもたくさんありましたが、乗り越える楽しさや適応力も身に付いたし、自分の中の常識がまた広がりました。
とにかく刺激が多く、毎日楽しくて、細胞が若返るような感覚もありました。
経験こそ人生を豊かにする
と心から感じます。
お金を貯めるのは大変だし、歳もとっていくけど、これからもチャンスがあればどんどん知らない所に旅してみたいです。
ニュージーランドでの出来事や素晴らしさをゆっくり投稿していこうと思いますので、良かったらまた遊びに来てください。
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