【出てくる場所】
・オークランド
・ピーハ
・東海岸のどこか
初めての車中泊
車中泊の準備も整って、いざオークランドを出発。
まずは北上することにします。
初日ということもあり、いきなりキャンプではなく、まずはキッチンやシャワーなどの設備の整ったホリデーパークで1泊することにします。
寝る場所は車になりますが、それ以外は基本的に安宿にいるのと変わらない。
車でのキャンプ生活を再現してみて、無理がないか確かめてから本格的に始めようという事です。
カセットコンロで自炊してみたり、実際に車で寝てみて寝ごこちを調整しました。
自炊は問題なし、寝る時は少しシートに凹凸があるのと、外で寝ると意外と寒い事が気になりました。
まだ12月で季節は夏ですが、日が落ちたらフリースがあると安心できる寒さ。
これは、キャンプ生活は真冬は難しいかもしれないなぁ。
荷物は最低限しか持っていませんでしたが、運よくフリースが入っていたので買わずに済みました。
もっと寒くなったらもう
スキーウエアしか着られる物持ってないぞ!
Pihaで惨敗も、ローカルさんからサーフポイント情報をいただく
ニュージーランドに来た目的のひとつは各地でサーフィンする事
という事で、この辺りで一番サーフィンが有名なPihaにやってきました。
正直、波が「強い」事で有名だったので、自分のレベルで入れるポイントであるかどうかは不明でした。
強い流れが発生するとの案内板をそこかしこで目にします。
これはやはり難しいか…。
ビーチには何人かサーファーがおり、波を見ています。
今日はいつもより流れがあるのか、波が高いのか尋ねてみると「いつもこんな感じだよ」と。
入っている人はいるので、良く海を観察してから入水してみました。
インサイドはスープでぐしゃぐしゃでしたが、そこですらもう流れが強い。
アウトに出たら最悪戻ってこれないかもしれない、でももう少し海にいたい、とインサイドのスープで少し遊んですぐに上がりました。
流れがビーチに沿って真横に入っていて、左端から入ったのに気づいたら右端に…。
これはもう
自分のレベルでは到底無理な海です。
海から上がって,残念感満載でウェットスーツのまま波を眺めていると、ひとりのおじさんが話しかけてきました。
「サーフィンしたの?」
トライしてみたけど、危険そうだったからやめたと答えると、なるほど。と。
おじさんもサーファーだけど、やはりこのポイントはかなりの経験者向け。
もしかしたら北島では一番難易度が高いかもしれないと教えてくれました。
ニュージーランドでの初サーフィンにそんなポイントをチョイスするとは…。
情報が少ないとはいえ、リサーチ不足でした。
おじさんは、もっと優しいサーフポイントもたくさんあるよ、と私の持っていた地図にポイントを書き込んでいってくれました。
サーフィンの情報が少ないニュージーランドではネットの情報でも不十分で…。
実際のローカルさんから教えてもらえるなんて、最高!
なんと親切!
その日はすでに昼を過ぎていたので、今日はこのまま近くでキャンプ。
次の日の朝、Pihaの波を見てみましたが、昨日とあまりかわらず。
まだ静かなビーチを散歩して、昨日地図に記してくれたポイントを目指してPihaを後にしました。
釣りのお手伝い?偶然たどり着いた先で起こったミラクル
時期やコンディションにもよりますが、ここ周辺では
西側は波が高くて流れも強く、東側は穏やかな傾向にあります。
昨日のPihaは西側だったのもあり、東側はどんな感じか見てみることにしました。
波情報によると、波は無さそうだけど実際は違うかもしれない…。
まずは一番近いポイントから行ってみよう、と地図を見ながら車を走らせていくと、山と牧場だけの未舗装の道の先に、ビーチがありました。
看板を見ると、目指していたポイントではなく、もう一つ先のポイントに来てしまったようです。
とりあえず波チェック、と車を降りると、少し先にちょうど車の後ろにサーフボードを置いている人が見えます。
サーフィンできるのかな!?ちょっと話しかけてみよう。
「すみません、サーフィンできる場所を探してるんですけど、もしかしてそこで入ってきたんですか?」
そこには40代くらいの男の人がいて、周りにはなにやらバケツのようなものもあります。
おじさんは、「サーフィンはできるか分からないけど、穏やかそうだから釣りができるかもと思って。良かったら一緒に行く?手伝ってくれるとありがたいし」と。
サーフボードと釣り道具…。
なんだか良く分からないけど、手伝いが必要みたいだし面白そうだったので着いて行くことに。
波は穏やかで、ビーチにはサーファーどころかほとんど誰もいません。
とりあえずサーフィンは難しいかも、という事でおじさんは釣りの用意をしていきます。
バケツにお手製の釣り針がたくさんついたものがあって、そこへ保冷ボックスからイカのようなものを取り出してつけていきます。
砂浜に丈夫そうな棒をさすと、そこから出ているロープの先に仕掛けのバケツをくくりつけました。
「僕はこのバケツを海の中に仕掛けてくるから、棒が引っこ抜けないように支えていて欲しいんだよね」
ということで、私は浜で棒を支え、おじさんはバケツをサーフボードに乗せて海へ漕ぎ出していきました。
しばらくするとおじさんが小波に乗って戻ってきて
「数時間後にはきっと大漁だ!」と。
タイドの影響か、小波だけど少し遊べそうな波になってきたので、サーフィンして「大漁」を待ちました。
日も傾きかけてきたので、おじさんは網を回収しに沖へ。漁の結果は…
何も釣れませんでした(笑)
夕方になって少し寒くなって、おじさんが「ファーを作ろう」と言います。
ファーとはなんぞや?
毛みたいなものなのだろうか…
何のことか分からないと言うと、「君はファーも知らないのか?これで作るんだよ」と小枝を集め始めます。
どうやら、枝を集めて焚火をしようとしているようです。
ファイヤー、の事だったんですね。
おじさんは「ニュージーランドなまりの英語は難しいか、君と話すときはハッキリクッキリしゃべらなくちゃな!」と陽気に笑いました。
焚火にあたりながら旅をしに来た話、サーフィンの話、おじさんの仕事の話など色々と話しました。
明日の朝もまたサーフィンできるかもしれないので、その日はそのままビーチの駐車場で車中泊することに。
翌朝は残念ながら波はなく、朝ごはんがてら近くのカフェにコーヒーを飲みに。
カフェに来たら、ニュージーランドでは「フラットホワイト」と呼ばれるカフェラテを飲み比べるのもひとつの趣味になっていたので、フラットホワイトをオーダー。
おじさんはサーフィンの旅にとても興味を示してくれ、いいポイント情報もたくさん教えてくれました。
私は旅を続けるので移動するけど、数日の間で機会があればまたご一緒しようということになり、連絡先を交換。
数日後に向かう予定の町があるそうなので、まだその辺りにいたら会えるかもという事でこの日は解散しました。
まさか間違ってたどり着いたポイントでこんな出会いがあるとは。
小波だったけどサーフィンできたし、面白い1日だった!
この先はスマホが通じない!?
ケータイの話になった時、おじさんから
島の北端の方はvodafoneのSIMでないと
通話や、番号でメッセージを送る「テキスト」(SMS)はできない
と教えてもらいました。
この先、北端も目指すので、今使っている2degreesのSIMは、ネット検索にしか使えないという事に…。
最初からVodafoneにしていれば替えずに済んだのか!
ここでさすがに買い足しです。
料金プランは、毎月1か月分のデータ通信と通話を購入する「プリペイド型」の契約だったので、2degreesのデータの通信量がまだ余っていて、これは来月になると消失してしまいます。
Vodafoneのデータ容量は次月にキャリーオーバーできる…。
せこい私は
2degrees残り期間の数週間
- 電話や番号でのテキスト(番号で送るメッセージ機能)はVodafoneで
- ネット検索でデータ通信は2degreesという
毎回SIMを差し替えるめんどくさいやり方で使っていました
こんなに短期間の間にiphoneのSIMトレーを開け閉めしたユーザーは自分くらいではないでしょうか…。
トレーを開けるためのクリップはいつも持ち歩くようになっていました(笑)
ニュージーランドでは、先ほど出てきた「テキスト」が今のLINEのような位置づけでした。
会話は基本、テキストで行います。
おじさんと交換した番号は2degreesの時の番号なので、新しく買い替えたVodafoneの番号から連絡先が変わった事をテキストしておきます。
すると、新しい方の番号に返信があり、「この後仕事終わりの昼過ぎにサーフィンしに行く予定だけど、今日はどこにいる?」と。
自分の行く予定のサーフポイントを伝えましたが返信がありません。
しばらく待ったけど音沙汰なく、仕事だし長引いているのかな、と思いながら伝えたポイントでサーフィンして待つことに。
海から上がっても返信はなく、電話もなぜかかからない。
もう時間はだいぶ経っています。
とりあえず買い出しが必要だったので近くのスーパーまでいく事にしました。
町を走っていると、なんだかこっちの方を見て叫んでいる車が。
知らない人だったのでそのまま通り過ぎるも、後をつけてきます。
クラクションまで鳴らされ、なんかしたっけ?と思い、止まってよく見ると
なんとおじさんでした!
サングラスをかけていたので違う人に見えて逃げてしまいました(笑)
なんでも、ケータイが壊れたから連絡できなかったようです。
だから電話もかからなかったのですね。
通信が途切れたあと、私を探しにサーフポイントに行ったけど
見つからないから諦めて家に帰るところでちょうど見つけたとの事。
ケータイが壊れるにしろ、町で再開するにしろ、なんて絶妙なタイミングなんだこの人。
本当にドラマみたいな展開な人だなぁと思っていると
「明日から仲間とシークレットにサーフキャンプにいくから、来ないか?」と。
もっとドラマみたいな展開が起こりました!!
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