⑮ギズボーンで就活再挑戦

ニュージーランド車中泊で縦断の旅

【出てくる場所】

  • ギズボーン
  • トップ10
  • ショウグラウンド
  • セデンコ
  • サラダハウス
  • オーベーション
  • カイアポニ
  • マカロリビーチ
    ★呼び方は「マコロリ」かと思いますが、当時間違って呼んでいた「マカロリ」の方が愛着があるので「マカロリ」でお話を進めています
  • オキツビーチ
  • ビーチ
  • トラガ・ベイ
  • オポティキ

マオリのおじさんに連絡

前回ギズボーンを離れてから約1周間、再び戻って就活再開です。

色々周って来たせいか、たった1週間なのにすごく前の事みたいに感じます。

離れる直前にマオリのおじさんから連絡先を頂いていました。

また来たら連絡しなよ、と軽い感じで言っていましたが、どうでしょうか。

とりあえず、テキストメッセージで連絡してみます。

「こんにちは○○さん。1週間前にミッドウェイビーチの駐車場で連絡先を頂いた〇〇です。覚えてますか?」

「うん、僕は○○だけど、どちら様ですか?」

一応返事は返ってきたので、連絡先を頂いた時の事を話すと

「そんな事あったっけ?でも、僕の番号を知ってるってことはそうなんだろうな。ギズボーンに来るの?」

・・・

やはり

な結果 笑

おそらく、本当に軽~い気持ちで声をかけたんでしょう。

忘れてるならそれで良いや。

「いや~、やっぱり忘れて下さい!ありがとう!」となったのですが

ギズボーンに来るなら自分が仕事していた所を案内してあげるよ、ということに。

う~ん、少しでも仕事ゲットにつながるならありがたいかも…。

正直、色々と迷う事はありましたが、翌日の午後に約束することに。

翌日は指定の時間と場所で待っていると約束通り来てくれたので、こちらの車に乗り込んでパックハウス回る事にしました。

パックハウスを回る

マオリのおじさんの案内で、町中のパックハウス2ヶ所と、少し離れた精肉工場のような所1か所を回りました。

自分で就活していた時はネットで探して応募しかしていなかったので、直接訪問のやり方を教えてもらえたのは大きかったです。

といっても、特に決まったやり方があるわけではありません。

各パックハウスに直接行って、受付で求人状況を聞いて応募用紙をもらってくる。

これだけです。

会社や地域にもよるかもしれませんが、アポイントなどは特に無くても一応対応してもらえ、新鮮さを感じました。

回ったパックハウスは以下の3つです。

CEDENCO

食品関係の工場。

まだ募集していないが、応募は可能だという事で応募用紙をもらいました。

公式サイトはこちら

SALAD HOUS

野菜のパックハウス。

この時すでに定員オーバーだったのですが、一応応募する?と言ってくれたので応募用紙を頂きます。

仕事内容はキャベツ等のカットやパッキングという事でした。

公式サイトはこちら

OVEATION MEAT

精肉工場。

こちらもすでに定員オーバーですが、応募はできるとの事で応募用紙を頂きます。

内容が内容なので、やはり臭いはなかなかのものがありました。

公式サイトはこちら

こちらの応募用紙で初めて「Riffer」の記入欄を発見しましたが、ニュージーランドで仕事を探す際には基本的に必要となるものなはず。

【Rifferとは】

Reference(リファレンス)してくれる人の事で、前職でのスキルの証明や、どんな人なのか、などを話してくれる人の事。

自分の事をよく知っている人になってもらうもので、元職場の上司や同僚が一般的なようですが、ワーホリで来たばかりでは当然ながら前職はなく、未記入でした。

当時はよく調べていませんでしたが、仕事関係の人でなくても大丈夫みたいです。

この後結果的に、Rifferはいなくてもお仕事に就く事はできたのですが、周りの方にお願いしてRifferになってもらえるとスムーズにお仕事につけたかもしれません。

以上の3ヶ所を回ってツアー終了。

シーズナルワークでは無い所もありましたが、どこも自分ではみつけられなかった場所なので新しい手がかりはありがたい限り。

心ばかりのお礼をと思い、「これで美味しい物でも食べて下さい」といくらか渡そうとするも謙遜して受け取ってくれません。

それじゃあと、代わりに目の前にあった「キャプテン・モルガン」でアイスをご馳走させていただきました。

おじさん、ありがとうございました!

お仕事に応募

パックハウスを回ったのが金曜の夕方で、土日は会社が休み。

週末でじっくり応募用紙の作成をします。

長期で住みやすそうなキャンピンググラウンドも日替わりで実際に泊まって、生活してみます。

候補はこの2ヶ所

●showgrownds Park Motor Camp

競馬場のような「show ground」にあるモーターキャンプ。

レースがたまにあり、その時は賑わいますが普段は静かで過ごしやすいキャンピンググラウンドでした。

公式サイト

●Waikanae beach TOP10 Holiday Park

ビーチの目の前にあるホリデーパーク。

観光には便利な立地でわりといつも賑わっていました。

公式サイト

火曜日、書き上がった応募用紙をパックハウス2ヶ所に提出しました。

更にネットで調べてフルーツピッキングなどができそうなKaiaponiも応募。

Kaiaponi

公式サイトはこちら

応募できる場所はしたので、とりあえず1週間ほど様子をみることに。

ライブラリーではパソコンも時間制で使えるので、日本円の小金稼ぎでクラウドワークスもちょっとやってみたり、置いてある地元の新聞の求人欄も毎日チェックしたりしていました。

住み込み型お手伝いの「WOOF」も検討していましたが、当時は周辺で募集がなく断念…。

返答待ちの1週間

ここがいいかな、と決めたキャンピンググラウンドshowgrownds Park Motor Camp で、とりあえず1週間分滞在予約して、返事待を待ちながら過ごします。

このキャンピンググラウンドでは、マオリ系の長期滞在のおじさん2人、ヨーロピアンのバックパッカーのカップルと一緒になりました。

カップルはあまり会わなかったですが彼らも仕事を探しているらしく、いくつか応募したという話は聞きました。

共用部分で何度か会ううちに仲良くなり、中でもおじさん達からはマオリ語を習ったりして良くして頂きました。

2人のおじさんは性格が対照的で、大雑把で明るいタイプと、冷静で優しいタイプ。

一度、生トウモロコシをもらった時に

大雑把おじさん
「これやるよ!甘いんだ!ガリガリって、生でいけるぜ!」

冷静おじさん
「あいつはいつもあんな感じで、勢いで生きてるようなもんなんだ。お腹を壊すから、茹でて食べてね。ごめんね。」

なんていうやりとりがあったりで、愉快に過ごしていました。

町中で買ったフィッシュ&チップスも愉快。魚が巨大!

ライブラリーでひととおり仕事を探し、空いた時間は周辺のサーフポイントのチェック。

前回ギズボーンに来た時は、町の中心から近いミッドウェイビーチ周辺やマヒア方面を見たので、今回は反対側へ。

有名な所で、マカロリビーチを見に行ってみようと思っていました。

支度をしていると冷静な方のマオリおじさんが来て、マカロリへ行こうと思うと話すと、なんと数日前にサーファーが事故にあったのだとか。

実は昨日「GALE WARNING」という強風警報が出ていたのです。

風がおさまったので行ってみようと思ったのですが、事故はその時に起きたようです。

2人「ダウンした」と言っていたのですが、その時は詳しくは分からず。

車から海の様子は観察するだけにして、入るのはやめておくことにしました。

その後テレビを見ていると、マカロリのニュースが。

なんとお亡くなりになってしまったそう…。

マカロリは、しばらく入水は控えよう…。

そこから数日が過ぎ

「仕事の返事きた?」

「うーん、まだ来ないね」

「多分、明日にはくるさ」と励ましてくれるおじさん達。

心配してくれているんだけど、毎日「今日はどうだった?」「今日もダメだった」とやり取りしていると、だんだん鬱っぽくなってきてしまいました。

なんだか

自分は本当にだめなやつなんだ

と毎日確認されているような気分になってくるのです。

明日はきっと連絡が来るさ、と苦笑いながら励ましてくれるのも辛い。

「明日はきっと」と祈るも、日にちだけ無常に過ぎていきました。

就活2周目

ギズボーン滞在2周目に突入。

仕事を探しに来ていたカップルが、仕事が決まったとの事。

仕事はフルーツピッキングのシーズナルワーク。

どうやら受かった場合は今週中が連絡の来る目安のようです。

今週末は祝日のワイタンギ・デーで、3連休。

週末になると仕事関係の話は動かなくなってしまうのに、よりによって3連休とは…。

すでに返答待ちの1週間を過ごしているので、たった3日間だけど

待つだけの3日間って、とても長い。

連休明けまで更に待つか、それとも連休までと見切って次の候補地に移動すべきか…。

リミットが差し迫っているのに発展しない現状、不安になるので気晴らしに出かけます。

しかし、出かけるといっても、仕事をずっと探していた前回と同じ景色を見ていると鬱々としてしまいます。

やる気が出そうなサーフィンも、入ってみたいと思っていたマカロリでは死亡事故が起きたりして、なんだか今回はいい事が起こらない…。

なんだかすごくしんどい。

やりたいお仕事はシーズンものだから、他の地域でワクがあるなら早めに応募しないと、間に合わなくなってしまう。

焦るけど、何も動かない。

しばらく考えて、決めました。

よし。

連休前日までに返事が無ければ、もうここでの仕事はあきらめよう。

サーフィンしながら仕事もできそうな地域はココが最後の砦だったから、ギズボーンを出るのはとても悔しいけど、ご縁がなければ仕方がない。

パックハウスを教えてくれたおじさんにも、木曜日までに連絡が無ければギズボーンを去ることと、感謝の意を伝えました。

火曜日、水曜日と電話の鳴らない日が過ぎていきます。

応募したパックハウスやシーズナルワークの所へ最後の念押しでもう一度問い合わせてみるも、やはり

「お仕事があれば連絡するから、待っててね」

仕事が決まっている仲間もいる事を考えると、「もしかして最初から取る気がないんじゃないかな」なんて、焦りのあまり疑心暗鬼になっている自分にも嫌気がさしていました。

マカロリビーチへの挑戦

木曜日。

今日連絡が来なければ、もう次の町へ移動しなければならない。

ずっと入ってみたかった、もはや憧れのようなマカロリビーチまで車を走らせます。

この日は波も比較的穏やかで、人も何人か入っている。

今までも何回か見には来ていましたが、サーファーがいるのは初めて見ました。

なんかサーフィンできそうな雰囲気。

死亡事故があったので迷いましたが、注意深く観察してから入水することに決めました。

これが最後のチャンスになるかもしれないし、入れそうなコンディションが揃っているなら入ってみよう!

岸から見るよりも波が強く感じます。

大きさの割にパワーと少し流れがあり、位置をキープするのが大変。

事故が起こる理由も納得でした。

大きめの波が来てダックダイブ。

うまくできずにひっこ抜かれました。

「まだレベルが足りない」

明確に無理だと分かったので、潔く海から撤退しました。

まともに乗れなかったのに、気分はスッキリしています。

やっぱり、気になるならやるべきだな!

仮に心配して海に入らなかったら、ずっと引きずったんじゃないかな、となんだか晴れ晴れした気分でした。

車に戻って携帯を見ます。

何も来ていません。

はい、返事なし!私のギズボーンライフ、終了‼

吹っ切れて歌い出しそうなテンションでした。

電話は鳴らないまま金曜日。

ワイタンギ・デーとなってしまいました。

オポティキへの愉快な旅路

ギズボーンでの仕事探しを諦めて、一番近くでシーズナルワークのできそうな「オポティキ」を目指します。

サーフィンはそんなに有名ではないみたいだけど、不可能ではない…ようです。

2週間だけだけど、一緒に過ごしたキャンピンググラウンドのみんなへ挨拶して出発です。

キャンピンググラウンドを去る時の、みんなの憐れむような目が切なかったです…。

道中にある思い出深いマカロリで波チェック。

筋力つけて、いつかまた挑戦したいな。

オポティキまでの間にもサーフィンができるポイントがあるようなので、波チェックしながら進みます。

車を走らせている途中、野菜の無人販売の小屋が道路わきにあるのが横目で見えました。

うわ!

なんだあれ!!

すごいものを発見して、道を引き返します。

うわー

みかんが大量!!

あまりの詰め込み具合になんだか笑けてきて元気が出ます。

良い出会いがあった♪

みかんを買い込み、次のビーチで休憩していると声をかけられました。

マオリの男の人でした。

ニュージーランド来てから本当によく話しかけられる気がするけど、この辺では特にアジア人が珍しいのかな 笑

男の人は気さくで、たくさんしゃべってくれました。

「君、サーフィンするの?」

「これからどこ行くの?」

「え、仕事見つからなかった?」

「なんてこった、君を採用しないなんてどうかしてるよ!」

「僕はでかいタンカーにでかい丸太を運ぶ仕事をしてるんだ、日本にもいくやつだぜ。それでね〜」

お話が大好きな、少年のような明るい人でした 笑

元気を頂いたので「話せてよかったよ」と、先ほどの大量のみかんを一部差し上げました。

港に丸太を運ぶ大きなトラック。こんなお仕事をしていた方だったのかな?

再出発して、再びオポティキを目指します。

途中のトラガベイではマオリの文化財に触れたりしながら、夕方にオポティキに入りました。

桟橋が海へ突き出ていて、そばでは小波でサーフィンする子供も。マオリ装飾の門もかっこいい

ギズボーンもそんなに大きな町では無かったけど、オポティキはもっと小さい!

ちょっと歩くだけで町の中心部分が回れてしまいそうな小ささに驚きます。

町の大きさで決まるわけじゃないけど、ギズボーンより仕事につける期待値は低そう…。

今日泊まる場所は、町のはずれにあるホリデーパーク。

チェックインを済ませた頃には夕日が庭を照らして赤く染まっていました。

端のほうで馬が飼われていたんですが、今の気分と夕日も相まって、なんだか哀愁を感じてしまいます。

明日は日曜日なので、もっと大きな「ファカタネ」の町を見てみようと思います。

そっちにもシーズナルワークがあったはず。

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